Annieの歴代一押しNo.055
2001年
極限状態の中での家族の絆、人間の生命力、精神力の強さを感じました。膨大な情報の詰まったすさまじい話をサラっと書いた(書いた本人はものすごくたいへんな作業だったでしょうが)著者もすごい。上下巻計700ページ、飽きることなく一ヶ月、一気に読んでしまいました。た。
Annieの
今週のイチ押し
File No.55
ワイルド・スワン
張 戎
張 戎
アニメとはまったく関係ないのですが、今回は私が最近はまった本を紹介します。
著者は1952年、中華人民共和国四川省生まれ。著者の祖母、母、本人の自伝ノンフィクション。1920年代から1970年代の中国の知られざる実態が描かれています。
著者の祖母1724年、は15歳で軍閥の妾として売られ、その軍閥将軍の没落後、満州の漢方医と再婚。日本の支配下の満州で育った著者の母は、日本の撤兵後、共産党に身を置き、国共内戦の銃弾をくぐりぬけ、共産党の若きリーダーと結婚。著者ら4人の子供を出産。著者は小学校で毛沢東崇拝教育を受け、文化大革命が始まると紅衛兵に参加。しかし、両親が文革で迫害を受け、強制労働キャンプへ。なんとか生き残り、四川大学へ入学。1978年、イギリスへ留学。
と、たった半世紀の間にすさまじい数の人が殺されてたんですね。分母が大きいせいもあるのですが、一度に何万、何十万、何百万って一気に死んじゃう。貧乏人はすさまじく貧乏、大金持ちは超大金持ち。スケールがちがいます。毛沢東の恐怖政治ってすごい。各職場には何%の反革命分子がいるはずだってノルマ課して、みんな強制労働送り。できなきゃ上司が強制労働送り。それをみんな私怨をはらす手段にしちゃうんだもんな。要するに権力を持つってことは、支配下の人々の生殺与奪すべて思うがままってことだそうで。な~んだ、日本だけが悪いわけじゃないじゃん。
極限状態の中での家族の絆、人間の生命力、精神力の強さを感じました。膨大な情報の詰まったすさまじい話をサラっと書いた(書いた本人はものすごくたいへんな作業だったでしょうが)著者もすごい。上下巻計700ページ、飽きることなく一ヶ月、一気に読んでしまいました。た。

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